人生に好奇心を!

好奇心を原動力に、人生における様々な事柄を試してみるブログです。

ビジネスパーソンであれば、必ず身に着けるべき能力③(ライティングスキル)

ビジネスに必要な文章力(ライティングスキル)って?

 現代社会を生きるビジネスパーソンであれば、好む好まざるに関わらず、文章を作成することから逃げることはできません。本記事では、ビジネスパーソンに必要な文章力(ライティングスキル)を話題にしたいと思います。

 ビジネスパーソンが作成する文書としては、報告書、提案書、説明書、資料、見積書、メールやチャットなど多種多様ですが、ビジネス文章であれば、種類を問わず文章作成のポイントは実は全て同一なのです。

 私が考える文章作成のポイントを3つ列挙します。

  1. 読み手が内容を理解しやすい(読み手が分かりにくい文章を記載してはいけない)
  2. 読み手が内容を誤解しにくい(読み手によって解釈の差が出てはいけない)
  3. 内容を短時間で伝達可能である(内容が伝わるのに長時間を要してはいけない)

 上記の3つのポイントを押さえた文章を書くことが重要です。そのためには、文章を書く技術、すなわち文章力(ライティングスキル)が必須となります。

実は日本の大多数のビジネスパーソンはライティングスキルが不足している!

 今このブログをお読みのあなたも、きっと日々膨大な時間を文章の作成に費やしていますよね。さて、日々膨大な時間を文章の作成に費やしているあなたに問います。あなたにはビジネス遂行のための文章力(ライティングスキル)はありますか?「おいおい、バカにしないでくれよ、日本語の文章ぐらいネイティブなんだからスラスラ書けるよ」と反論されるかもしれません。

 しかしながら、スラスラと文章を書けることと、文章力(ライティングスキル)があることは、全く別次元です。むしろ、私の見立てでは日本の大多数のビジネスパーソンは(もしかしたらあなたも)ライティングスキルが圧倒的に不足しています。

 日本のビジネスパーソンは、ライティングスキルが欠落した文章、すなわち

  • 読み手が内容を理解しにくい
  • 読み手が内容を誤解しやすい
  • 内容が伝わるのに長時間を要する

という文章を書いている人が多い(少なくとも私の周囲には)

 みなさんも心あたりありませんか?自分の文章、あるいは他人の文章が理解しにくいな、と思った経験は。

なぜ日本のビジネスパーソンにはライティングスキルが不足しているのか?

 なぜ日本のビジネスパーソンは理解しにくい文章を書くのでしょうか?ライティングスキルが不足しているのでしょうか?その理由は簡単です。それは、

学校ではビジネス文章の書き方を習わないからです!

 小中高の国語の授業では、語彙の習得や、文章を”読む”練習がほとんどで、文章を”書く”練習はほとんどありません。文章を”書く”練習としてはせいぜい読書感想文の宿題ぐらいで、そもそも日本の小中高では真面目に文章を”書く”練習の時間がありません。入試やテストでも、答案用紙に記載しているのは、あくまでも本文の要約であって、本当の意味で生徒が自発的に文章を考えているわけではありません(小論文の入試は別ですが)

 大学生になれば、レポートや論文を作成する機会は多くなりますが、それでもレポートの内容自体を評価されるのであって、文章の書き方そのものを教示される機会はほとんどありません。ビジネス文章どころか、文章の書き方自体を学校で習っていないので、いざ社会人になっても、何に留意してビジネス文章を作成すればよいのか分からないのです

 また、日本語特有の問題もあります。日本語は主語を省略する言語ですので、英語などの外国語と比較すると、どうしても曖昧性が発生します。日本語特有の曖昧さは、以下のサイトをご覧ください。

 余談ですが、私は資格試験で小論文を作成するときには、英語で考えて主語や目的語が曖昧になっていないか?を常にチェックするクセをつけていました。

ビジネス文章のライティングスキルは自分で勉強するしかないぞ!社会人!

 前述したとおり、ライティングスキルは学校では習いませんので、自分で勉強するしかありません。以下の書籍を入門書としてオススメします。技術者のための、とありますが、技術者以外の方にもオススメです。

 

分かりやすい文章で思考の整理を!

 ライティングスキルを高めれば、読み手が理解しやすい文章を書けるようになります。理解しやすい文章というのは基本的には相手(読み手)のためにあるのであって、自分のためにあるのではありません。相手のため、という意味ではマナーや作法に近いものがあります。ただし、ライティングスキルが自分のためにも役に立つと言えることがあります。それは、

 分かりやすい文章を書くことを意識すると自分の思考の整理ができる

ということです。下記に例を挙げます。(⇄は同値記号で、どちらでも成立するという意味)

  • 文章に適切な段落番号を付記して記載する ⇄   話題の論理構造が明確化できている
  • モレなくダブりなく文章を記載する ⇄   物事をモレなくダブりなく認識できている
  • 主語と目的語と明確な文章を記載する ⇄   誰が何をするのか把握できている

 上記の例が示すように、この文章は論理構造が明確かな?曖昧な文章になっていないかな?誰が何をするか脱落していないかな?などと考えながら書くことで、考えが整理され、必要事項が明確化され、思考の曖昧さが排除されるのです。難しい問題を考えるときには図や表を書いて考えますよね。文章力がある人は、図や表と同じように、文章を自分の考えを整理するツールとして用いることができるのです。”考えて書く”のは誰でもできます。それと同時に、”書いて考える”ことができる人になりましょう。

 グローバル化がすすむ現代社会において、欧米型の契約社会、すなわち明文化されていることが全てという文化は広まる一方です。そのステージで世界と戦うためには、ライティングスキルが欠かせません。世界と戦うためにも、ぜひライティングスキルを習得してください! 

 

ビジネスパーソンであれば、必ず身に着けるべき能力②(PC作業の時短テク)

ショートカットキーの活用が出来ないビジネスパーソンは、時間泥棒である!

 まず、これだけは明確に申し上げましょう。PCを使用する職場で、もしあなたがショートカットキーの活用が出来ない人であれば、あなたは時間泥棒です(ショートカットキーって何?というあなたは相当ヤバイ。「お前はもう死んでいる」状態です。今すぐにググってくださいませ)

 周囲の同僚がショートカットキーを活用して3秒で書き終わる文章を、あなたがマウスの右クリックを利用して10秒かけて書くとき、あなたは会社から7秒の時間(の分の給料)を会社から盗んでいるのです。盗んでいる、という表現は決して大げさではありません。本来必要のない作業時間を浪費しているわけですから。

 ショートカットキーはPC作業をより短時間で完了させるための時間を節約するテクニック(以下、PC作業の時短テク)のほんの一例ですが、PC作業の時短テクはビジネスパーソンであれば絶対に身につけなければいけない必須のスキルです。PC作業の時短テクを活用できないビジネスパーソンは今後の日本社会では残念ながら駆逐されます(→時間泥棒はジョブ型雇用では駆逐される!)

PC作業の時短テクを身につけよう!

 私が考えるPCの時短テクは主に以下のようなものです。

  1. ショートカットキー("Ctrl + C"や"Ctrl + V" は有名ですよね)の活用
  2. ファンクションキーの活用
  3. PC環境のカスタマイズ
  4. 単語帳(予測変換)の活用
  5. アプリやマクロの活用による自動化  ...etc

 PCの時短テクは上記の5項目以外にも、それこそ星の数ほどあります。PC時短テクに詳しくない初心者は一体どのテクニックから覚えればよいのかと、途方にくれるでしょう。そこで、初心者はネットで調べるよりも、以下の書籍を入門書としてオススメします。使用頻度が高く汎用性のある基本的事項が網羅されています。また、説明には文章だけでなく図表もふんだんに使用されており、迷うことなく実行できるでしょう。この本を読めば、初心者レベルから中級者レベルまで一気にスキル向上が可能です。

 

 この本に記載されている内容ぐらいは、現代のビジネスパーソンなら出来て当然!というレベル+アルファぐらいでしょうか。この本に記載されている内容を身につければ、普段の作業時間が相当短縮されることでしょう。

PC作業の時短テクのメリットとして、単純ミスの削減と肉体的疲労の軽減も!

 PC作業の時短テクを身につけるメリットは作業時間の短縮を図れることだけではありません。

  1. 作業ステップが減ることにより、それに比例して単純ミスの削減できます。
  2. 無駄な動き(特にキーボードとマウスの右手の往復!)を減らすことにより、腕や肩の疲労が改善されます。
  3. 眼精疲労の軽減にも有効です。例えば、コピーをするのに右クリックでメニューをいちいち開いている人は、その度にメニュー上の細かい文字を目で追う必要がありますが、ショートカットキーの"Ctrl + C"を活用してコピーができればその必要もありません。

 

PC作業の時短を図るコツは?

 PC作業の時短テクを身につけるコツは2つあります。

  1. マウスを使用しないこと! 
  2. の作業は面倒くさいな、と思ったら時短テクがないかググるクセをつけること!

 まずは、マウスを使うのをやめてください。キーボードとマウスを往復する右手の通勤時間は非常に大きく、これを削減するのが時短テクの最初の一歩です(どうしてもマウスを使って作業をする必要があるのは、図形を描画するときぐらいです)

 次に、この作業は面倒だな、と思ったらまずググるクセをつけることです。私が学生時代に体験したエピソードを紹介しましょう。同級生がフォルダ内にある全てのファイルを移動するのに、マウスで一つずつ選択している場面を目撃したことがあります。ファイルは数十個あったので、数十秒もの時間をかけながらその作業をしていました。。。(体力任せの「力仕事」ですね)

 私はそれを見ながら、"Ctrl + A "を使えば、一瞬で全てのファイルを選択できるのに(しかも選択モレのミスをする恐れもなく!)と思いつつ、一体なぜこの同級生はこのような面倒くさい作業を効率化しようとしないのだ?一体なぜググらないのだ?と不思議に思ったものです。この同級生は、もしファイルが数千個あれば数千回マウスをクリックしたのでしょうか?数千個あれば、さすがに時短テクを人に聞くか、ググったでしょうね。 

 上記のエピソードが示すように、作業数が「力仕事」で何とか扱えるような範囲内であれば、人間はなかなか時短の方法を考えないものです。ググって調べるのも手間だし、調べるよりも手を動かした方が早いということで、ついつい「力仕事」で片付けてしまう。気持ちはわかりますが、これでは進歩がありません。大した作業でなくても、なんだか面倒だな、と思った作業はその場で必ずググるクセをつけてください。

PC作業の時短テクを身につけない理由は何もない!良い面しかないぞ

 この世の大多数の事象には良い面、悪い面の二面性があります。例えば、薬には作用と副作用がありますし、「真面目で几帳面でマニュアル通りに仕事をする人」は言い換えれば「融通が利かなくて臨機応変な対応が出来ない人」とも言えます。”製品の品質を向上させるために工程を見直したら、費用が増大してしまった”、”作業時間を短縮しようとしたら、作業の安全性が低下した”というトレードオフの関係もよくある話ですね。

 ところが、PC作業の時短テクを身につけることに二面性はなく、良い面しかありません!リスクやデメリットはないのです。

 一般的な作業だと、作業時間を短くするれば品質は低下するのが普通ですよね。しかしながら、PC作業の時短テクは違います。作業時間が短くなり、さらにミスも減るのです。いいことづくめですね。さらには、学生であれ社会人であれ、一生役立つスキルなのです。身につけない理由はなにもありません。

 さあ、老いも若きも学生も社会人も、PC作業の時短テクの勉強を今すぐ始めましょう!

 

ビジネスパーソンであれば、必ず身に着けるべき能力①(タッチタイピング)

タッチタイピングが出来ないビジネスパーソンは、時間泥棒である!

 まず、これだけは明確に申し上げましょう。PCを使用する職場で、もしあなたがタッチタイピングが出来ない人であれば、あなたは時間泥棒です。周囲の同僚がタッチタイピングで1分で書き終わる文章を、あなたが手元のキーボードを見ながら3分かけて書くとき、あなたは会社から2分の時間(の分の給料)を会社から盗んでいるのです。盗んでいる、という表現は決して大げさではありません。本来必要のない作業時間を浪費しているわけですから。タッチタイピングは、ビジネスパーソンであれば絶対に身につけなければいけない必須のスキルです。

時間泥棒はジョブ型雇用では駆逐される!

 令和の時代には、日本企業もジョブ型雇用へと徐々に移行していくでしょう。ジョブ型雇用では、時間に対して対価が支払われるのではなく、成果物(アウトプット)に対して対価が支払われます。のんびりと手元のキーボードを見ながら時間をかけてタイピングをしているあなた!時間をかけても成果物を出せなければ、給与は下がっていく一方ですよ。

 この話は何もタイピングに限った話ではありません。タッチタイピングなんて出来なくても、文字を入力できればそれでいいや、なんて気の抜けたマインドの持ち主は、時間コストを意識できない人であるため、それ以外の行動も無駄が多いのです。ジョブ型雇用の時代には、そのようなビジネスパーソンは駆逐されるか、低待遇に甘んじることになるでしょう。

タッチタイピングは練習すれば誰でもできる!

 タッチタイピングのスキルは、練習すれば誰でも獲得することができます。それぞれの手を高々数cm動かすだけなので、子供からお年寄りまで、年齢を問わず、一定期間練習すれば身につくスキルです。ピアノを弾きこなすには、幼少期からの弛まぬ訓練や才能、それに恵まれた環境が必要ですが、タッチタイピングはピアノとは訳が違います。年齢を問わず、才能を問わず、環境を問いません。PC一台あれば、それで練習できるのです。

 自分はタッチタイピングができない、、、というのは、スキル向上をサボっているだけの言い訳に過ぎません。年齢も立場も役職も関係なく、誰にとってもPCの文字入力は早いに越したことはありません。あなたが何者であったとしても、今日から練習を始めましょう!

タッチタイピングを身につけるには?

 タッチタイピングを覚えるコツは、とにかく手元を見ずにタイピング練習ソフトをやること!毎回必ずホームポジションに手を戻す癖をつけること!この2つに尽きます。私は手元をハンカチで隠して、物理的に見えないようにしていました。毎日練習すれば、2週間ぐらいでキーボードの配列を覚えることができましたよ。取得の早さは人にもよりますが、たった数週間程度頑張れば、一生モノのスキルが手に入るのです。だから頑張りましょうよ、ね?今後の人生で、何千時間も文字入力の時間を節約できますよ。

 

 特におすすめのタイピング練習ソフトはありませんが、私が練習に使用したのは以下の製品です。私が練習したのは10年以上前ですから、ずいぶんと息の長い製品ですね。

 

 

 また、無料のホームページもあります。有名なのは以下です。これも10年以上前からあるので、息の長いサイトです。

typingx0.net

 

どれぐらいのスピードで文字入力ができればよいのか?必要な練習期間は?

 これは簡単です。文字入力のスピード = 思考のスピード となるまでです。いくら文字入力が早くても、書き出す言葉が思いつかなければ意味がありません。私の場合、仕事中はだいたい150〜200文字/分ぐらいで打鍵してます。頑張れば250文字/分ぐらいで入力できますが、その場合書く言葉を思いつくスピードを追い越してしまうので、意味がありません笑

 初心者は、まずは100文字/分ぐらいを目指すのがよいと思います!まったくの初心者が100文字/分で入力するには、10代であれば1週間、20代であれば2週間、、、というように、年齢×1週間ぐらいあればできるようになると思います。ぜひ、挑戦してください!

 

 

 

技術士 口頭試験を不合格になるための研究 その⑤〜口頭試験の想定質問と回答( PART 4/4)〜☆

口頭試験の想定質問と回答:ダメな回答と良い回答 その4

  本記事では口頭試験でよく問われる質問に対して、ダメな回答と良い回答を掲載しています。なぜダメなのか・良いのか、その理屈をおさえれば、自分なりの回答集を作成できるでしょう。自分なりの回答集が作成できれば、合格に一気に近づきます。

 

 Q.あなたが普段業務を遂行するうえで、何か配慮していることはありますか?

 ×「コスト・品質・納期のバランスを考慮し、、、」

○「私が普段から配慮していることは、公益の確保を最優先とすることです。ここでいう公益とは、安全上の配慮のことで、、、」 

 →×の回答でも悪くないと思いますし、減点されないかもしれません。ある意味これは正解のない質問です。正解がないのですが、業務遂行上の配慮は?と聞かれた場合は「公益(≒安全)の確保を最優先しています」と答えておけば安全パイ。公衆優先原則により、公益確保が技術士の最優先事項なのですから、上記のように回答すれば、面接官も減点のしようがないでしょう。

 あなたが建設業や製造業に従事している場合、「具体的な安全上の配慮は?」と聞かれるかもしれません。皆さんが普段から意識していることを回答すればよいだけです。

 

 

Q.技術士倫理のなかで(あるいは、3義務2責務のなかで)、何が一番重要だと思いますか?理由もあわせて教えてください。

×「秘密保持の義務だと思います。理由は秘密保持の義務違反のみ刑事罰が規定されているからです」

公益の確保が一番重要と考えます。技術士倫理綱領に公衆の利益の優先が記載されているように、安全に直結するからです」 

→技術士法においては、罰則の重さと倫理上の重要性は必ずしも一致しておりません。3義務2責務の中で、秘密保持の義務違反だけ刑事罰があるのは事実ですが、それは秘密保持の義務違反だけは必ず具体的な被害者が存在するためです。公益の確保≒安全の確保、という言葉の意味さえ理解していれば、安全は人の命に関わるわけですから、公益の確保が最重要であることは自明でしょう。なお、安全を脅かす行為は技術士法だけでなく、別の法律(例えば業務上過失〜)で重く裁かれる可能性があるということですね。

 

技術士の世界のおける技術者倫理(技術"士"倫理でないことに注意)は、以下のことを意味します。

<コンピテンシー:技術者倫理

  • 業務遂行にあたり、公衆の安全、健康及び福利を最優先に考慮した上で、社会、文化及び環境に対する影響を予見し、地球環境の保全等、次世代に渡る社会の持続性の確保に努め、技術士としての使命、社会的地位及び職責を自覚し、倫理的に行動すること。
  • 業務履行上、関係法令等の制度が求めている事項を遵守すること。
  • 業務履行上行う決定に際して、自らの業務及び責任の範囲を明確にし、これらの責任を負うこと。

 

Q.公益の確保っておっしゃいましたが、具体的に公益とは何のことを言っていますか?

×「えっと、公共の利益になるような、、、そんな感じのことです」

公共の安全、環境の保全、その他の公益(技術士法律第45条の2に明記されています)」です。

 →公益にもいろいろな意味がありますが、安全を確保すること、と解釈してOKです。

 

Q.3義務2責務をすべてあげてください。

×「すみません、覚えていません」

「技術士法における第44条の"信用失墜行為の禁止"、第45条の"秘密保持義務"、第45条の2の"公益確保の責務"、第46条の"名称表示の場合の義務"、第47条の2の"資質向上の責務"、以上です」

→これは絶対に暗記しましょう。なお、「技術士法第46条、47条のとおり〜」と言えるとカッコいいですね。面接官も同じような質疑応答を毎日繰り返しているため、画一的な回答にはうんざりしていると思います。他の受験生とはほんの少し別の言い方をすれば、清涼感を感じて評価があがるかもしれません笑

 余談ですが、技術士法の条文では、「秘密保持義務」であって、「秘密保持の義務」ではありません。資質向上の責務は「第47条の2」であって、「第47条2」ではありません。第47条2は技術士補に関する規定です。

 

Q.技術士法に対する違反行為があった場合の罰則をしっていますか?

×「すみません、知りません」

「名称使用の停止や取り消しといった行政罰があります。また、秘密保持の義務違反については刑事罰があり、1年以下の懲役または50万円以下の罰金があります」

 →たまに聞かれるようなので、暗記しておきましょう。

 

Q.秘密保持の義務と公益確保で、板挟み(つまり一方のルールを守ればもう一方を守れないトレードオフの状況)が発生したら、あなたはどうしますか?もしくは今までの業務でそのような具体的な体験があれば教えてください。

×「秘密保持の義務を優先します」

公益確保を優先します。場合によっては、公益通報者保護法に従って公益通報することもあり得えます」

→技術士倫理綱領にて、”公衆優先原則”が明記されていますので、絶対に公益確保と回答しなければなりません。公衆優先原則とは、公衆(=広く一般社会)を自分(または自分の所属組織やクライアント)よりも優先しなければいけません、という原則のことです。

技術士倫理綱領に関して勉強したことがない方は、下記を参照してください。技術士倫理綱領の解説です。倫理綱領と技術士法やIEA倫理規定との対応も分かります。

https://www.engineer.or.jp/c_topics/000/attached/attach_25_3.pdf

 公衆の利益(公益)とは具体的に何を指すのでしょうか?公益にはいろいろな要素がありますが、一言でまとめるならば、安全の確保です。安全はすべてに優先します。例えば、あなたがクライアントや社内の技術的な不正を目撃した場合、それを秘密にしていた場合にはいつか人命が失われることになるかもしれません。そのようなことは絶対にあってはならないですよね。秘密保持よりも公益確保が重要というのは、そのような事態を想定しています。

 

 

Q.もしあなたが会社内で技術倫理に反する行為を見つけたり、強要されそうになったらどうしますか?

×「私は不正行為には絶対に加担しません。どうしても強要されそうになったら、退職します」

「まずは、(1)事実関係を調査検証します。そして(2)問題であると確証が持てた場合は、(3)関係者の説得を行います。それでも(4)説得に応じてもらえない場合は、(5)適正な機関に公益通報を実施します」

 →×の回答は一見かっこいいことを言っているようですが、最悪の回答です。自分は安全なところに逃げて、不正をみすみす見逃す可能性があるのですから。逃げた本人はそれでよいかもしれませんが、不正のあった製品が世の中に出回ることで、人命が失われるようなことがあるかもしれません。自分だけ退職して逃げるのではなく、目の前で起ころうとしている反倫理的行為を止めてください。

 正しい答えは、○です。この流れは必ず頭に叩き込んでください。なお、適正な機関は監督官庁等であり、マスコミではありません。マスコミへのタレコミは公益通報の保護対象ではなくなるので、ご注意!

 

Q.会社や組織で、捏造や不正を防ぐためにはどうすればよいでしょうか?

×「厳罰化します」

○「まずは不正ができなようなシステム、仕組みを構築します。また社員教員を定期的に実施し、不正を許さないような組織体制や雰囲気を作ることが重要です」

→最も重視すべきことは、不正が物理的に発生しないような仕組みをづくること(システム化)です。もちろん、システム化できないようなことも多くあり、その場合には個人の良心に頼るしかありません。そのために社員教育が重要なのです。厳罰化も確かに有効ですが、 バレなきゃいいや、という考えの前には無力です。したがって、単純に厳罰化します、というだけの回答では、間違いとは言えませんが、点数は低いでしょう。

 

Q.最近の事例で、技術者倫理に反する事例を教えてください。

×「△です(数年前)」

○「△です(せいぜい2年以内)」

 →最近の事例ですので、数年前の事象に答えないように。ニュースを見ていない、情報感度が低い、と思われます。

 

Q.なぜ△△社では、技術者倫理に反する事例が起きてしまったと思いますか?その対策は?

×「意識が低いからだと思います」

○「△△社の技術者倫理が低く、公益より私益を優先したからだと思います。また、△△社には不正を防止する仕組みが機能していなかったからだと思います」

→推測でしか回答できないので、ある意味どのような回答でも正解です。真実ではなく、推測で物事を語っているだけなのですから。ただし、従業員個人の問題に落とし込まず、原因や対策に関しては、個人の観点と組織(あるいはシステム)の観点で述べるとよいでしょう。不正問題はたいていの場合、複合的な要因が重なって起こるものです。個人の意識だけで語るのは、視野が狭すぎですし、不十分な仮説です。

 

Q.コロナウイルスで社会の在り方が大きく変わりました。あなたは技術者としてどのようなことを感じましたか?

→もしかしたら、このような変化球が質問されるかもしれません。自分なりの技術を絡めた回答をできるように、準備しましょう。(あまりにも一般論すぎたり、他人事のように語ってはダメです。自分の言葉で語りましょう)

  

Q.技術士になった後の抱負を聞かせてください。

×「さらなる技術力の向上に努めたい」

「技術士会のネットワークを活用し、専門分野はもちろん他分野に関しても人脈や知見を増やしたいです。また、技術士であるという自覚と誇りをもって、継続的に研鑽を行います。この経験を生かし、社内で後進の指導にあたりたいです。」

→技術力の向上は、技術士にならなくてもできますし、技術士でなくても、技術者たるものすべからく技術力の向上を図らなければなりません。このように、”技術士でなくてもできること”を回答したら、0点。非論理的な思考をするアホだと思われるでしょう。また、”技術力の向上”というワードは技術士の世界には登場しません。口頭試験では、なるべく技術士の世界に登場するワードで発言しましょう。”技術力の向上”を技術士の世界に登場するワードに変換すると、”継続的な研鑽”となりますです。

 技術士のネットワーク(人脈)を活用するのは、技術士でないとできませんので良い回答ですよね。 

 

 技術士 口頭試験対策の第一歩 

 不合格になるための研究その① :口頭試験を受験する際の基本

 不合格になるための研究その②:口頭試験の想定質問と回答( PART 1/4)

 不合格になるための研究その③:口頭試験の想定質問と回答( PART 2/4)

 不合格になるための研究その④:口頭試験の想定質問と回答( PART 3/4)

 不合格になるための研究その⑤:口頭試験の想定質問と回答( PART 4/4)(本記事) 

技術士 口頭試験を不合格になるための研究 その④〜口頭試験の想定質問と回答( PART 3/4)〜☆

口頭試験の想定質問と回答:ダメな回答と良い回答 その3

  本記事では口頭試験でよく問われる質問に対して、ダメな回答と良い回答を掲載しています。なぜダメなのか・良いのか、その理屈をおさえれば、自分なりの回答集を作成できるでしょう。自分なりの回答集が作成できれば、合格に一気に近づきます。

 

Q.技術士とは、どのような存在でしょうか?

×「技術士法の定める試験に合格した者が技術士です」

「技術士とは、科学技術に関する高度な専門知識と応用能力を有すると国家に認定された技術者のことです」

→面接官の質問の意図は、”あなたは技術士になろうとしているけど、そもそも技術士は何をする人か本当に分かったうえで目指していますか?”ということ。”試験に合格した人”では技術士が何をする人なのかわかりませんので、まったく回答になっていません。模範解答は法律上の定義を無難にまとめたものです。

 ちなみに、試験に合格するだけでは技術士を名乗れません。試験合格後、さらに(高額な登録料を支払って!)技術士登録簿に必要な事項を登録して初めて技術士を名乗れます(技術士法第32条) ×の回答は完全に事実誤認であり、この観点からも0点の回答です。合格すればOKというわけではないことに注意してください。ちなみに、登録料は3万円以上します。。。

 

Q.技術士制度(技術士法)はなんのためにあると思いますか?

×「技術者の力量を客観的に測定し、優れた技術者を選抜するためです」

○「技術士制度は専門的学識や能力、倫理などの面において信頼できる技術者を認定する仕組みです。科学技術の向上と国民経済の発展のためには、そのような信頼できる技術者が不可欠であるため、技術士制度があると思います」

→ 技術士法の第1条を復習しよう。なぜこのような技術士法(技術士制度)があるのか?という根本的な問いは、技術士の存在価値や、どうあるべきかを教えてくれます。ポイントは、認定制度があるから技術者の信頼性が担保できること、科学技術の向上と国民経済の発展が目的(=世のため人のため)であること、です。×の回答では、優れた技術者を選抜したからといってそれが何になるの?という疑問がわく回答ですよね。疑問がわくということは、「なんのために?」という質問の回答になっていないわけで、0点。

 

Q.海外の技術士制度について、知っていますか?

×「はい、知っています。APECエンジニア制度やIPEA国際エンジニア制度があります」

「同様の制度としては、アメリカのPE(プロフェッショナルエンジニア)制度や、英国のCE(チャータードエンジニア)制度、アジア各国におけるPE制度があります」

→APECやIPEAは技術者(士)の国境をまたいで相互認証する国際的な仕組みのことですので、各国の技術士制度ではありません。論点がずれた回答なので、減点される可能性があります。ご注意ください。

 日本の技術士制度は海外(主に米国)の制度を参考に戦後成立したものです。海外の制度をお手本としているわけですから、海外の技術士制度も簡単でよいので把握してください。また、技術士という資格は海外でも通用する国際的な資格です。これが、他の国家資格(=国内でしか通用しない、海外の制度は知らなくても問題ない)とは違うところです。国際的な制度も必ず把握してください。例えば、技術士に求められる資質(コンピテンシー)もIEA(国際エンジニアリング連合)に準拠しています。

 

 下記は各国の技術士制度に関するレポートです。諸外国の実情をみると面白いですよ。例えば、日本だと技術士の合格平均年齢は43歳ですが、米国だと24-28歳となっており、若手のうちに取得する資格です。日本と米国のギャップは一体どこから来ているのでしょうか?このようなことも調べてみると面白いですよ。

https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu7/017/siryo/__icsFiles/afieldfile/2018/11/30/1411399_004.pdf

 

Q.APECエンジニアとIPEAエンジニアとの違いを教えてください

×「わかりません」

○「APECエンジニアは15のエコノミー(地域または国のこと)、IPEA国際エンジニアは16のエコノミーで有効です。またAPECエンジニアの登録は11の技術分野に分かれていますが、IPEA国際エンジニアには技術分野の区分がありません(つまりIPEA国際エンジニアには部門表示もなし)」

→上記の項目以外は、似通った制度です。例えば、エンジニアリングの学歴要件と7年以上の実務経験が必要な点も同じ。あまり細かいことを覚えてもしょうがないのですが、エコノミーの数が違うこと、技術分野区分の有無の違いがあること、は覚えておきましょう。

 

Q.業務でつかう重要な基準について教えてください。

×「社内基準と客先基準です」

○「JISJEMJEC、技術基準、内線規定、IECです」

→業務に習熟していることを示すために、最低でも3つぐらいはあげましょう。また、社内基準や客先基準といった独自基準よりも、幅広い視野と経験、つまり社外でもどこでも汎用的に通用する技術者であることをアピールするために、パブリックな基準を提示したほうがよいです。

  • 建設:ISO, 建築基準法, 公共建築工事標準仕様書,,,etc
  • 機械:ISO, JIS,ANIS,ASME,,,etc
  • 電気:JIS, JEM, JEC, 電気設備の技術基準, 内線規定, IEC規格,,,etc

 上記の質問では、基準が法律に置き換わることがあります。業務でつかう法律もすぐに回答できるようにしてください。技術者倫理では、”業務履行上,関係法令等の制度が求めている事項を遵守すること”が求められています。遵守するにはまず知っていなければなりませんよね。したがって、これは技術者倫理に関する質問というわけです。

 

Q.CPDはどのような意味ですか?また、なぜCPDが必要なのですか?

×「日々の研鑽のことです。必要な理由は技術士法第47条の2に資質向上の責務が明記されているためです」

○「Counting professional development、つまり継続的な研鑽のことです。技術的に陳腐化することを防ぐためです」

→法律で必要だから、は自分の頭で何も考えていない証拠であり最悪の回答。なぜ法律で規定されているのか?という背景が問われているのですから。また、言葉は正しく使用しましょう。”日々の”という言葉は”毎日の”という言葉と同義ですが、さすがにCPD制度は毎日勉強しろと要求しているわけではありません(CPDは年間平均で50時間の研鑽を要求しています)

 

Q 技術士に求められる CPD 単位数は、どれぐらいが知っていますか?

×「年間100時間、、、ぐらいだと思います」

○「年間平均50時間です」

→知ったかぶりをするぐらいなら、「すみません、緊張してど忘れしました」と言いましょう。答えは年間50時間です。なお、英語の学習など、技術とは無関係の事項であっても、CPDとして認められることに注意しましょう。

技術士CPD(継続研鑚) Q&A|公益社団法人 日本技術士会

<補足:技術士に求められる資質能力「継続研さん」の説明としては、「今後,業務履行上必要な知見を深め,技術を修得し資質向上を図るように,十分な継続研さん(CPD)を行うこと。」とあります。英会話能力、商取引の知識、といった非技術要素も業務履行上必要ですよね。非技術要素の学習もCPDのうちですので、誤解なきよう>

 

Q.特許や論文に関してはどうでしょうか?

×「特に経験がありません」

「まだ経験がありませんが、今後の課題としております。3年以内に△を、、、」

→あなたの専門にもよりますが、はったりでもよいので今後積極的に取り組むということをアピールしましょう。 

 

Q.資質向上(あるいはCPD)のためにどんなことをしていますか? (あるいはこれから実施していきますか?)

×「社内業務を積極的に取り組み、社内のベテランエンジニアから指導を受けています」

○「ネットで最新の情報を収集しています。また、△学会に所属し、学会の専門誌を行動区したり、セミナーに参加しております。また△の資格を取得しました」

→業務に直結しないこと、で述べましょう。業務に直結すること以外であれば、なんでもよいです。一部の参考書には、”セミナーの受講といった受動的な活動ではなく、学会発表や論文発表といった能動的な活動を回答しましょう”、と記載されていますが、みんながみんな学会発表や論文発表をする立場ではないですもんね。なお、学会に所属するのはオススメです。お金を払えばだれでも加入できますので。

 

Q.資質向上のために、セミナーに参加しているとおっしゃいましたが、最近参加したセミナーを教えてください。

×「忘れました、、、」

○「昨年の前半に開講された、△学会の△セミナーです。これは△を講師に迎え、△に関して講習を実施したものです。私はそこで△ということを学びました」

→具体的に答えられないと、ウソと判断される可能性があるのでくれぐれもご注意を!

 

Q.業務遂行をするうえで、技術者倫理に関しては何を留意していますか?

×「技術者として誠実に職務を行います。また、最新の法律改正を見逃さないようにし、違反行為がないように留意します」

○「3 義務 2 責務や技術士倫理綱領に基づき、公益確保を最優先としつつ他の義務責務や倫理項目も可能な限り満足するように留意しています」

→持続可能な社会(技術と環境の調和)に貢献する、や資質向上に務める、といった回答でもよいと思います。”誠実に”では何を留意するか具体性がないからダメ。また、法律を守ることは当然であって、法律を守ればそれだけで倫理的であるとは言えません。倫理とは、法律遵守+プラスアルファの存在です。

 

技術士を目指す方は、覚える必要はありませんが、以下をご一読ください。技術者倫理で求められている事項です。

”業務遂行にあたり,公衆の安全,健康及び福利を最優先に考慮した上で,社会,文化及び環境に対する影響を予見し,地球環境の保全等,次世代に渡る社会の持続性の確保に努め,技術士としての使命,社会的地位及び職責を自覚し,倫理的に行動すること”

 

Q.公益確保を最優先しますとおっしゃいましたが、具体的にはどのようなことでしょうか?

×「すべての人が使いやすいようなユニバーサルデザインを心がけ、またコストにも配慮して社会負担が増加しないような製品づくりを心がけます」

○「自分の生み出す製品の安全性の確認に一切の妥協をしません。設計段階では徹底的な検証をし、公共の安全の確保に努めます。また、環境との調和にも配慮し、環境負担に留意します」

→×の回答も一見悪くありませんし、この回答でももしかすると得点できるかもしれません。しかしながら、「公益」の定義ってなんでしたか!?技術士の世界では、「公益」という言葉の意味は「安全&環境」への配慮でしたね。したがって、安全と環境という切り口で語りましょう。デザインやコストよりも、安全が第一なのです。建設や製造業で従事するエンジニアなら、身に染みてお分かりのことでしょう。

 技術者がどのように公益を確保するのか?と問われたら、安全を確保すること、これが最初の1歩です。環境性、コスト、デザインなどももちろん公益の要素ですが、安全を確保することよりは優先度は低いです。

 

 技術士 口頭試験対策の第一歩 

 不合格になるための研究その① :口頭試験を受験する際の基本

 不合格になるための研究その②:口頭試験の想定質問と回答( PART 1/4)

 不合格になるための研究その③:口頭試験の想定質問と回答( PART 2/4)

 不合格になるための研究その④:口頭試験の想定質問と回答( PART 3/4)(本記事) 

 不合格になるための研究その⑤:口頭試験の想定質問と回答( PART 4/4)

技術士 口頭試験を不合格になるための研究 その③〜口頭試験の想定質問と回答( PART 2/4)〜☆

口頭試験の想定質問と回答:ダメな回答と良い回答 その2

  本記事では口頭試験でよく問われる質問に対して、ダメな回答と良い回答を掲載しています。なぜダメなのか・良いのか、その理屈をおさえれば、自分なりの回答集を作成できるでしょう。自分なりの回答集が作成できれば、合格に一気に近づきます。

 

 Q.「業務内容の詳細でも業務経歴でもどちらから選択してもよいのですが、業務上においてコミュニケーションで苦労した経験を教えてください」

×「苦労した経験は特にありません」「取引先は無口で不愛想な職人気質な人が多く、仲良くなるまでに時間がかかりました」

「△△△のプロジェクトにおいて(←具体的な業務をあげて実体験であることをアピール)、クライアントやベンダーだけでなく、地域住民や官公庁といった幅広いステークホルダー(←多様な関係者との間で業務を履行したことをアピール)が存在したために、各ステークホルダーの技術的な知識レベルが大きく異なる状態でした。そのため、技術的事項を明確かつ効果的(←技術士におけるコミュニケーション上のポイント)に伝達することには苦労しました」

 

 →「苦労した経験なし」という回答は技術士に必須であるコミュニケーションの経験が欠落しているとみなされ、一発アウトでしょう。コミュニケーション一つとっても、普段から創意工夫や留意すべきことを考えながら、多様な関係者と業務を遂行すれば、苦労した点の一つや二つぐらい、あって当然ですから。「「無口で無愛想」という回答は、"コミュニケーション(能力)=誰とでも仲良くなること"という誤った認識に由来するもの。これはイケイケな大学生によくある勘違いです。

 技術士の世界のおけるコミュニケーションは、以下のことを意味します。

<コンピテンシー:コミュニケーション>

  • 業務履行上,口頭や文書等の方法を通じて,雇用者,上司や同僚,クライアントやユーザー等多様な関係者との間で,明確かつ効果的な意思疎通を行うこと。
  • 海外における業務に携わる際は,一定の語学力による業務上必要な意思疎通に加え,現地の社会的文化的多様性を理解し関係者との間で可能な限り協調すること。

 "明確かつ効果的"というのがポイントです。明確=誤解のないように、効果的=分かりやすく、ということです。大事なことですから、もう一度言いましょう。

"コミュニケーション(能力)とは、誤解のないように分かりやすく情報を伝える、あるいは受け取る能力のこと"

これが技術士の世界における「コミュニケーション」という言葉の意味です。これを頭に叩き込んでください。また、コミュニケーションといえば何となく口頭での意思疎通を想像する方もいるかもしれませんが、これは誤解です。文書での情報伝達もコミュニケーションの一種です。ご注意ください。

 模範回答では、"多様な関係者"と”明確かつ効果的に意思疎通を行うこと"という観点で、苦労したことを素直に回答しています。

 

Q .「コミュニケーションを図る際には、どのような点を工夫してどのような点を留意しましたか?」

×「誠心誠意、相手に納得してもらうまで熱意をもって長時間粘り強く説得しました」

「誤解やヌケモレを防ぐため、重要な意思伝達は必ず書面にて実施することを留意しました。書面では数値データや図表を使用し、相手が理解しやすいように工夫しました」

 

→誠意も非常に大事ですが、それは感情に訴える力技であり、技術者でなくてもできること。誠意を見せるのは事務屋でもできるわけです。さらに、長時間の説得というのは説得力(コミュニケーション力)がないことの裏返し。分かりやすい話や文章を心がける、信頼性のある数値データを提示する、といったコミュニケーションの「質」が高ければ、誠心誠意や長時間といった「量」に頼る必要はないのです。私が面接官なら、この回答に対してコミュニケーション能力は0点と判断します。(もちろん、ビジネスにおいても人は論理だけではなく感情で動くため厄介なのですが、技術士試験はあくまでもビジネスにおける論理を問う国家資格です)

 コミュニケーションを図る際に大切なことは、明確かつ効果的に意思疎通を行うこと=誤解のないように分かりやすく情報を伝えることでしたね。であれば、基本的にコミュニケーションは書面主義をとるべきです。書面であれば、図表や数値を盛り込むなどの工夫ができますし、記録が残ることにより、忘却による情報の損失も防げます。口頭だとこのような情報伝達上の工夫が難しいのです。書面による情報伝達は人によって巧拙の差が如実に現れますが、口頭による情報伝達はあまり巧拙の差が出ない、とも言えます。

<補足>もし海外が絡む業務でしたら、外国語で意思疎通する難しさと文化的多様性に関して言及しましょう。

 

Q.「業務内容の詳細でも業務経歴でもどちらから選択してもよいのですが、リーダーシップを発揮した業務や経験はありますか」

×「リーダーシップを発揮した経験はまだありません。若手ということもあり、基本的には上司からの指示のもとで業務を遂行する立場でした」

○「はい、あります。△△のプロジェクトでは、現場(工事現場、工場、事業所など)(←現場感覚をアピール)や取引先、社内の他部署(←多様な関係者をアピール)の状況を適切に把握することで、誰がいつ何をするか、ということを明確化し、適切なタイミングで担当者へ作業指示を実施しました。また、業務を進めるうえでは、品質を担保した上で、プロジェクト遂行のコストが最小化できるように、調整することを意識していました」

 

 →いくらなんでも発揮した経験がない、というのは酷い回答です。技術士たるものリーダーシップが必要である、と明記されているのに、その経験がないというのですから。経験がないという主張は、出来ませんという主張と同義です。(経験はないけどできます、と主張するのは、車を運転した経験はないけど運転はできる、と言い張るようなもの)

 技術士の世界のおけるリーダシップは、以下のことを意味します。

<コンピテンシー:リーダシップ>

  • 業務遂行にあたり,明確なデザインと現場感覚を持ち,多様な関係者の利害等を調整し取りまとめることに努めること。
  • 海外における業務に携わる際は,多様な価値観や能力を有する現地関係者とともに,プロジェクト等の事業や業務の遂行に努めること。

  多様な利害関係者を調整することがリーダーシップです。ですから、回答には必ず利害の異なる関係者を複数登場させましょう。同じ部署の人間を複数登場させてもダメですよ。同じ部署なら基本的に利害は一致しているはずなので、”多様な利害”の関係にありません。利害が異なる他部署ならOKです。

 

 

Q.「もう一度〇〇の業務をするなら、どうしますか?」

×「同じようなやり方でもう一度実施します」

○「制御ソフトのデバック作業期間の短縮を実現したいです。△△はデバック作業におよそ半年かかるのですが、その大部分が1万点もある入出力信号の単純なチェックに費やされます(←成果やその波及効果を評価)。入出力信号の単純なチェックを自動で実施するツールを作成し、デバック作業期間の短縮を実現(←業務の改善をアピール)したいです」

 

→何でもいいので改善点を回答しましょう。科学技術の世界において、改善点がない、なんてありえないのですから。QCDの何か一つぐらい、必ず改善点があるはずです。

これは技術者の資質「評価」に関する質問です。

 技術士の世界のおける評価は、以下のことを意味します。

<コンピテンシー:評価>

  • 業務遂行上の各段階における結果,最終的に得られる成果やその波及効果を評価し,次段階や別の業務の改善に資すること。  

 要は、あなたは技術者として自分が作った製品が良いのか悪いのか、正しく評価する能力がありますか?ということです。科学技術に関する高度な知識があって、さらには天才的な発想もあって、様々な新製品を生み出すことができる人でも、その新製品を正しく評価をする能力がなければ、ポンコツ(安全、環境、コスト、納期、社会的ニーズなどの面で好ましくない製品)を生み出す可能性が高い。

 また、物事を正しく評価できない人は、何がよいのか・悪いのか、という判断ができませんので、業務の改善をすることができません。下手すれば、業務の改悪をしてしまいます。だから、技術者にとって物事を正しく評価する能力は非常に大事なのです。

 模範回答では、製品作成途中のプロセスに関して言及していますが、製品そのものの評価に言及してもOKです。業務遂行上の各段階における結果ですから、計画段階から製品が完成した段階まで、いろいろな段階において言及が可能ですね。

 

Q.「失敗例はありますか?」

×「はい、△△設備の△△の部品が破損しました」

○「はい、△△設備の△△の部品が破損しました。破損の原因としては、△△という特殊な条件を設計時に考慮していなかったことによります。その経験を反省し、再発防止として△を社内でデザインレビューすることを標準化しました」

 

→面接官が知りたいのは、あなたは失敗例から何を学んで、今後その経験をどう生かすか?という技術者としてのセンスです。単純に事実を述べるだけではなんの得点にもなりません。失敗から謙虚に学べる技術者であることをアピールしましょう。失敗例を聞かれたら、原因と今後の再発防止や対策をセットで述べましょう。

 

Q.今後の展望はありますか?

×「えーと、、、特に考えていません」

○「AIを活用し、△△を実現したい」

 

→何も考えていない、というのはあり得ない回答。科学技術の進歩に終わりはありません。技術者たるもの、とにかくたゆまぬ改善・改良の繰り返しです。もし改善・改良が思いつかなくても、とりあえず、AIやICT/IoTを持ち出せばそれらしい回答はできるのでは?笑

 

Q.マネジメントはどのようなことを工夫または留意して業務を遂行しました?

×「メンバーの能力に応じて、適切な人員配置を心がけました」 

○「まずは工程を明確化したうえで、工程を遵守できる範囲で コストが最小化されるようにリソースを配分しました。にまた、人員計画では負荷の山と谷がなるべく出現しないように、人員の配分には留意しました」

 

→「マネジメント=人のやりくり」ではありません。「マネジメント=リソース(ヒト、モノ、カネ、ザイ)のやりくり」です。したがって、ヒトのやりくりだけで終わらないように注意しましょう。また、ヒト、モノ、カネ、ザイにはそれぞれトレードオフの関係(例えば、ヒトをたくさん投入すればカネがかかる)がありますので、リソースの適切な配分に留意したことを言いましょう。

 

技術士の世界のおけるマネジメントは、以下のことを意味します。

<コンピテンシー:マネジメント>

・業務の計画・実行・検証・是正(変更)等の過程において,品質,コスト,納期及び生産性とリスク対応に関する要求事項,又は成果物(製品,システム,施設,プロジェクト,サービス等)に係る要求事項の特性(必要性,機能性,技術的実現性,安全性,経済性等)を満たすことを目的として,人員・設備・金銭・情報等の資源を配分する
こと。

 上記の言葉を何度も反芻してください。決して難しいことを言っているわけではありません。当たり前のことを言っているだけです。

 余談ですが、部下もいない平社員にマネジメント能力を求めるのはおかしいのでは?という意見がありました。残念ながら、その意見は的外れ。マネジメントは人のやりくりを決めることではありません。あなたが言われたことだけをやる純粋な流れ作業の作業員であれば別ですが、そうでなければ、たとえあなたが新入社員であっても、何らかのマネジメントはしているはずです。よく考えてみてください。

 

 技術士 口頭試験対策の第一歩

 不合格になるための研究その① :口頭試験を受験する際の基本

 不合格になるための研究その②:口頭試験の想定質問と回答( PART 1/4)

 不合格になるための研究その③:口頭試験の想定質問と回答( PART 2/4)(本記事)

 不合格になるための研究その④:口頭試験の想定質問と回答( PART 3/4)

 不合格になるための研究その⑤:口頭試験の想定質問と回答( PART 4/4)

技術士 口頭試験を不合格になるための研究 その②〜口頭試験の想定質問と回答( PART 1/4)〜☆

口頭試験の想定質問と回答:ダメな回答と良い回答 その1

  本記事では口頭試験でよく問われる質問に対して、ダメな回答と良い回答を掲載しています。なぜダメなのか・良いのか、その理屈をおさえれば、自分なりの回答集を作成できるでしょう。自分なりの回答集が作成できれば、合格に一気に近づきます。

 

Q1. 業務経歴2分で説明してください」

×.「私は△△の技術者でして、最近経験した仕事は、、、(業務経歴の記載通りに話さない)」

○.「私は△△年△△月に△△大学大学院△△科を修了し、同年△△株式会社に入社しました。入社後△年は△の設計に関わり、、、(業務経歴の記載通りに話す)」

業務経歴を聞かれたら、素直に申込書の記載通りに述べればOKでしょう。まずはアイスブレイクも兼ねた簡単な自己紹介に過ぎません。申込書に記載の経歴とは違う内容を語ると、面接官も経歴を追うのが難しくなり混乱するので、業務経歴に関しては棒読みで構わないと思います。

 

Q2.業務内容の詳細5分で説明してください」

×.「業務内容の詳細に記載のとおり、私は△△、、、(業務内容の詳細の記載事項を棒読みする)

.「私が担当した業務は△△設備の設計でした。設計上の課題は△△をすることで、そのために△△という手法を考案し採用しました。限られた予算と納期で実現するために、まずは実機の前にシミュレーションでの制御確認を行い、実現可能性を検証しました。また、特殊な運転条件を制御条件から外すことによって機能を取捨選択し、限られた人員の中で最適な機能を実装しました。協力会社は海外メーカーだったので、お互いの設計思想や根拠となる規格・法規、いわば技術的な常識が相違していることも多々ありました。そのためコミュニケーションを密にとり、、、(業務の詳細の記載事項を棒読みせず、要点を押さえて発表する))」

業務経歴は棒読みでよいですが、業務内容の詳細で棒読みはNGです。720文字もある内容を棒読みされたら、聞き手も退屈を超えて苦痛です。業務内容の詳細は、棒読みではなく要点を押さえて発表してください。では、業務の詳細における要点とはなんでしょうか?

 一つ目は、技術力のアピールです。「シミュレーション」「機能の取捨選択」は技術を理解している技術者にしかできませんよね。事務屋さんでは出来ないことです。「シミュレーション」では専門的学識をアピールできますし、「機能の取捨選択」では評価する能力があることをアピールできますよね。

 二つ目は、マネジメントのアピールです。マネジメントとは、4M(ヒト、モノ、カネ、ザイ)の全体最適化を目指すことです。したがって、「限られた予算納期で、、、限られた人員の中で、、、、」というように、4Mの要素をキーワードとして入れました。私はヒト、モノ、カネ、ザイを最適化する能力がある人間ですよ、と主張してください。

 三つ目は、リーダシップのアピールです。技術士の世界では、リーダーシップとは多様な利害関係者と調整できる能力のことを意味します。「海外メーカ」を入れることで多様な利害関係者と調整した実績をアピールしています。「地域住民」「発注者」「官公庁」「社内他部署」でもなんでもよいですが、私は周囲とうまく調整しながら仕事できる人間ですよ、と主張してください。

 ほかにも、コミュニケーションをアピールしてもよいと思います。 

 面接官が本当に知りたいのは、「業務の詳細」そのものではありません。この受験生は本当に技術士に値する資質(コンピテンシー)を備えているのだろうか?ということが知りたいのです。”資質”に絡めた答え方をしてください。私(受験生)は技術士に値する”資質”がありますよ!ということをアピールしてください。

 ここで、技術士に必要とされる”資質”に関して復習をしましょう。技術士に必要とされる資質とは、「専門的学識、問題解決、マネジメント、評価、コミュニケーション、リーダーシップ、技術者倫理」でしたね。これらの単語を初めて聞いたよ、という方は必ず以下のリンクをご一読してください。(試験では資質に加えて、技術者倫理が問われます)

技術士に求められる資質能力(コンピテンシー):文部科学省

 受験対策とは話が逸れますが、これらの資質は技術者が最低限身に着けるべき能力であって、これらの能力があれば十分である、といっているわけではありません。また、遅くとも35歳程度までに身につけるべき能力であるとされていることにも注意していください。技術士はベテラン技術者がキャリアの集大成として合格を目指す資格ではなく、若手技術者がキャリアパスの早期に取得し、今後の長い技術者生活の羅針盤とすべき資格なのです。定年間際の技術者が目指す試験ではなく、若手技術者が目指す試験なのです。 

 業務内容の詳細は普段のあなたの仕事そのものです。業務内容の詳細に関する質問に回答するための特別な試験対策や受験テクニックはありません。必要なのは、あなたの普段の業務において何がポイントで何に留意すればよいのか?という業務の棚卸しの作業です。

 

業務の詳細において、以下のようなことが質問されると想定されます。準備しておきましょう。

  • 失敗したこと、成功したこと、苦労したこと、今後改善したいこと
  • 専門技術を発揮した点
  • 技術士にふさわしいと考える理由
  • あなたの役割は
  • リーダシップやコミュニケーションはどうしたか
  • 何を留意したか
  • 申込書記載事項以外で、技術士にふさわしい業務は何があるか

 

Q3.どうして技術士を受験したのですか?

×「力試し」「社内の昇進に有利」「先輩に憧れて」「技術力の向上のために」

○「クライアントの信用を得られ業務領域を拡大できる」「技術士のつながりを通した人脈形成を期待し自分の知見を高める」

→技術士法の第一条を思い出してください。技術士制度は国家国民のために存在し、技術士は公益のために活動しなければならない、ということがわかりますよね。「力試し」は国家資格制度を公益のためではなく、個人的な自己満足のためにゲーム感覚で利用しており、最悪の回答です。例えば、医師免許を取得する理由が「力試し」だったらどう思いますか? 「社内の昇進に有利」「先輩に憧れて」も個人的な益に由来する理由であり、イマイチ。「技術力の向上のために」は非論理的だと思いませんか?技術士でなくても、技術力の向上は可能ですし、なんなら倫理だのマネジメントだのを非技術的要素も含めて問われる技術士の受験勉強をするよりも、専門誌を読んだり学会に参加するほうがよっぽど技術力を向上できますよね。技術力向上のために技術士になる、というのを最大の目的にするのは非論理的なのです。非論理的な回答は思慮が不足しているアホだと思われるので避けましょう。

 「クライアントの信用を得られる」「技術士のつながりを通した人脈形成を期待して」は技術士になることで得られる効果ですので、論理的に整合した回答です。また、信用の獲得や人脈形成が、結果的に公益確保につながるのでよい回答だと思います。なお、公益確保は重要な責務ですが、いくら何でも「公共の安全を確保し、公益を確保するため」などとという法律チックな回答は、自分の言葉で語っておらず、気持ちがこもっていない回答ですからイマイチに感じます。技術士になりたいんだ!という熱意をアピールすることも大切です。

 

 技術士 口頭試験対策の第一歩 

 不合格になるための研究その① :口頭試験を受験する際の基本

 不合格になるための研究その②:口頭試験の想定質問と回答( PART 1/4)(本記事)

 不合格になるための研究その③:口頭試験の想定質問と回答( PART 2/4)

 不合格になるための研究その④:口頭試験の想定質問と回答( PART 3/4)

 不合格になるための研究その⑤:口頭試験の想定質問と回答( PART 4/4)

技術士 口頭試験を不合格になるための研究 その①〜口頭試験を受験する際の基本〜☆

口頭試験を受験しましたので、皆さんに対策を伝授します

 技術士の口頭試験を受験しました。そこで学んだ口頭試験対策をみなさんに伝授します。ぜひ試験対策にお役立ててください。私の口頭試験対策に対する基本戦略は以下です。 

curious-life-hacker.net

 

 本記事ではあえて”不合格になる方法”を列挙しますので、受験するときはこれらを反面教師として、絶対に避けてください。最低限、これだけは絶対に守らなければいけない、という事柄です。

口頭試験を不合格になるための研究:口頭試験を受験する際の基本

 口頭試験を受験する上で、以下はNGです。絶対に避けてください。

  1. 遅刻する
  2. 品位に欠ける
  3. 覇気がない
  4. 結論から話さない
  5. 話が長い
  6. 面接官に反論する
  7. 無言になる
  8. 技術士の常識を「知りません」と回答する
<遅刻する>

 遅刻は論外です。「電車が遅れて、、、」は言い訳になりません。技術士に必須であるリスクマネジメントができていないということですから。

 口頭試験に関しては、北海道在住であろうが沖縄在住であろうが、すべての受験生が東京で受験をする必要があります。新幹線や飛行機が運休・欠航になる可能性もあるので、地方在住の方は前日には東京入りするようにしましょう。 

<品位に欠ける>

 権威ある国家資格の面接試験に臨むわけですから、服装はビジネスフォーマル(スーツ、ネクタイ、革靴)で。服装の規定があるわけではありませんが、カジュアルな服装で受験をすれば、常識を疑われることになり、面接官の心象は最悪です。服装や髪型など、身だしなみを整えて面接に臨みましょう。変なところで目立つ必要はありません。常識的な身だしなみをしましょう、というだけです。

<覇気がない>

 

 暗い雰囲気、猫背で姿勢が悪い、否定的な言動、悲観的な世の中の見方、消極的な態度、、、そのような覇気がない人とは仕事をしたくありませんよね。技術者は、困難な事象にぶつかっても明るく前向きに問題に立ち向かい、周囲を巻き込みながら、世の中をより良くするために尽力をする人です。技術者は覇気がない人に務まる仕事ではありません。

 面接のたった20分だけでよいので、以下のことを意識してください。

  • 明るい雰囲気を出す(ハキハキと元気よく大きな声で発言する!)
  • 姿勢を正しくする(椅子の背にもたれかからない!)
  • 肯定的&積極的な態度を見せる(「知りません」ではなく「知りませんでした、家に帰ってから調べます、ありがとうございます」と言えるように!)
  • 楽観的に振る舞う(「温暖化を止めるのは無理です」と悲観するのではなく「私の〜で温暖化の抑制に貢献したい」と言えるように!)

 あなたの普段の態度が上記と違うものであっても関係ありません。面接はたったの20分しかないのですから、練習次第でどうにでもなります。とにかく覇気のあるエンジニアを演じてください。

<結論から話さない>

 

 質問には必ず結論から答えてください。PREP法(PREP法を知らない方はググってください)で話すことが大事です。結論から話さない場合には、面接官が要点を理解できないだけでなくストレスすら感じます。コミュニケーションで低評価をもらうことは確実です。模擬面接では、面接官役に特にチェックしてもらいたい項目が結論から話をしているかどうか、です。発言の内容がよくても、面接官に正しく伝わらなくては0点です。くどいようですが、質問には必ず結論から回答してください。

<話が長い>

 

 話が長い人は落ちます。ネット上に、問われたことにはすべて回答したのに落ちた、という不合格体験記がありました。その不合格になられた方の敗因分析によれば、話が長かったことが悪かったのではないか、ということが原因に挙げられていました。

 聴き手の理解度と話の長さは反比例します。話が長いと主張の焦点がぼやけて聴き手が理解することが困難になるためです。書き言葉と違って、話し言葉は後から戻って再確認することができないので、話し言葉ではより一層短さを意識しなければなりません。ですから、とにかく発言は簡潔にしてください。

<面接官に反論する>

 

 面接官に対して、「さきほど〜〜とおっしゃいましたが、私は違う考えでして、△△と考えております」などと反論をしてはいけません。面接官は自分より格下の存在である受験生(本当に格下かどうかはさておき)から反論されると、生意気なやつだな、気に食わないな、と心象が悪くなります。

 また、議論をする能力を問う試験ではありませんので、仮に適切な鋭い反論をしても一切加点はされませんので、単に時間と労力の無駄ですよね。

 面接官が認識を間違えることはありますし、受験生の方が専門技術に詳しい、なんてことはザラですから、もしかすると反論したい状況が発生するかもしれません。それでも、面接官に反論したいことがあっても歯を食いしばってぐっと我慢です。「確かにそうですね、ご指摘ありがとうございます」というように、大人の対応を心がけましょう。

<無言になる>

 

 適切な回答が思いつかないときに黙ってしまうのは最悪です。無駄に時間だけが過ぎ、本来されるべき質問をされずにタイムアップ、となりかねません。それはペーパーテストで問題を解かずにタイムアップしてしまうのと同じことです。数秒考えても答えが思いつかないときは、「すみません、適切な回答が思いつきませんので、家に帰ってから考えたいと思います」と言って、回答できないときは、あきらめてさっさと次の質問に移ってもらいましょう

<技術士の常識を「知りません」と回答する>

 

 技術士であれば常識であるような事項について、「知りません」と回答してはダメです。例えば、「三義務二責務は何ですか?」と聞かれて、知らないということはあってはなりません。このような技術士にとっての常識を知らない人間は、単に知識不足だけでなく、人間性まで疑われます。やる気がないのでは?研鑽をしない人間なのでは?自分から情報収集する能力がないのでは?などです。万が一、本当に知らなくても、「緊張で忘れてしまいました」といいましょう。常識を「知りません」と回答してはいけません。もちろん、常識事項でないこと(例えば技術的な手法)などは、知らないことは素直に知らない、と答えましょう。知ったかぶりはダメです。

 

 以上が、口頭試験を受験する際の基本でした。以下では具体的な想定質問に対しての不合格になるための研究です。あわせてご覧ください。

 

 技術士 口頭試験対策の第一歩 

 不合格になるための研究その① :口頭試験を受験する際の基本(本記事)

 不合格になるための研究その②:口頭試験の想定質問と回答( PART 1/4)

 不合格になるための研究その③:口頭試験の想定質問と回答( PART 2/4)

 不合格になるための研究その④:口頭試験の想定質問と回答( PART 3/4)

 不合格になるための研究その⑤:口頭試験の想定質問と回答( PART 4/4)

技術士 口頭試験対策の第一歩☆

口頭試験を受験しましたので、試験対策を伝授します

 技術士試験の最後の関門である、口頭試験を受験しました。私の経験から得られた口頭試験対策をみなさんに伝授します。ぜひみなさんの口頭試験対策にお役立てください。私の独断と偏見もありますので、結果には責任を持てませんが、、、笑

口頭試験対策は独学で十分!高額な講座を受講する必要はなし!

 結論から申し上げましょう。対策としては、1.ネットを使って想定質問を収集し、2.それに対応した回答をノートにまとめ、3.模擬面接を繰り返し、回答がスラスラと口から出るようになるまで練習する、以上のことを実施すれば十分です。独学でも合格しますよ。

 口頭試験対策のために数万円もするような講座(模擬面接)に申し込んではいけません!お金の無駄使いです!確かに、数万円を出して受講する講座(模擬面接)は、試験対策として非常に有効かもしれません(私は受講していないから詳細は存じ上げませんが) しかしながら、お金を払ってまで模擬面接を受講する必要は本当にありますか??想定質問と模範回答はネットで情報収集すれば大体把握できるのですから、面接官役を同僚・友人・家族にお願いすればよいだけの話です。大して中身のない口頭試験対策講座(以下、試験対策商法と呼称する)で何万円もかすめとる商売には本当に辟易としています。技術士の制度は、試験対策商法で”私”を儲けさせるためではなく、あくまでも科学技術の向上と国民経済の発展という”公”のためにあるのですから。(余談ですが、受講生の合格率80~90%を自慢する通信講座がありました。そもそも口頭試験の合格率は80~90%であり、合格率向上に寄与していると断言できないだろ!とツッコミ笑)

 本ブログをご覧の皆様も、技術士も目指すのであればコスト管理はシビアに行いましょう。技術士の資質(コンピテンシー)風に言うなら、マネジメント能力です。口頭試験対策のために何万円も出費するのは、仕事において不必要な資機材を発注して予算を浪費するのと同じことで、技術士としての資質に欠けます。

口頭試験対策で一生懸命勉強して、何になる?高得点を取ることは無意味

 口頭試験は合格さえすればそれでよいのです。80点、90点といった高得点は狙う必要が一切ありません!むしろ、高得点を狙って一生懸命勉強するのはあなたの人生において有害ですらあります。有害なのはなぜでしょうか?

 1次試験や2次の筆記試験であれば、一生懸命勉強するのは非常に良いことです。知識の獲得や文章力の向上、社会情勢の把握につながりますから。これらは単に教養にとどまることなく、実際の業務で役に立ちます。できる限り高得点を目指してください。

 一方、口頭試験はどうでしょうか?口頭試験の面接の受け答えがうまくなったところで、日常生活はもちろん、実際の業務では大して役に立たないでしょう。口頭試験対策で一生懸命勉強しても純粋に口頭試験の面接の受け答えがうまくなるだけで、それ以上でもそれ以下でもないのです。技術士風に言うと、良い意味での波及効果がないのです。強いて言うなら、転職活動の面接対策には役立つかもしれないですが、、、。

 発想を変えましょう。高得点を獲得して喜ぶのは学生の発想。社会人であれば、高得点で合格した場合には、次のように発想してほしいのです。「しまった、うっかり高得点をとってしまった。これは無駄に労力をかけすぎた、ということであり、技術者の世界でいうところの過剰品質だ。もっとのほかの事(仕事、他の勉強、趣味、家族サービスなど)に時間を使えばよかった」

 口頭試験で高得点を目指して勉強する人は、貴重な人生の時間を無駄遣いしています。趣味や家族サービスなど、何かを犠牲にしているはず。合格最低点を狙うのはさすがにやりすぎですが、高得点を狙うのはもうやめましょう。勉強も運動と一緒で、やりすぎは有害です。私が「口頭試験対策で一生懸命勉強するのは有害である」と主張する理由は以上です。

口頭試験の合格率8〜9割が意味することは?

 みなさんがご存知の通り、口頭試験の合格率は8〜9割程度です。大多数の受験生は合格しますので、口頭試験が”優秀者を選抜する試験”でないことは明確です。それでは、”優秀者を選抜するための試験”でないのであれば、いったい試験目的は何なのでしょうか?私は”少数のヤバイ奴をふるい落とすための試験”だと考えました。ヤバい奴以外は合格するのです。あまり気負いせずに、気楽に受験しましょう。

 (補足)文部科学省の技術士分科会の議事録等から推測すると、将来的に口頭試験の難易度が上昇し、口頭試験が優秀者を選抜する試験として用いられる可能性があります。つまり、合格率が大きく下がる可能性があるということです。ただし、今後数年は現状の試験の在り方が維持されますので、あまり心配する必要はありません。

大切なのは不合格事例を研究すること!地雷を踏まなければ合格します!

 大多数の合格事例よりも少数の不合格事例を研究した方が、調べる場合の数が少ないので当然ラクチンです。どうすれば合格するのか?を考えるのも大切ですが、どうすれば不合格になるのか?ということを考えて、自分が不合格者になるパターンの言動をとらないように注意することをオススメします。前述の言葉を使うなら、”ヤバい奴”にならないように気を付けよう、ということです。

 私は一発で口頭試験を合格しましたので、身をもって不合格事例を知っているわけではありませんし、知り合いに不合格者がいるわけでもありません。あくまでもネット上にある不合格体験記や私の推測を交えて、以下のとおり不合格になるための方法をあえて考えてみました。下記のページを参照して、不合格の確率を上げる”地雷”を踏まないように気をつけてください。地雷を踏まなければ(たぶん)合格します!

 

 

 技術士 口頭試験対策の第一歩(本記事) 

 不合格になるための研究その① :口頭試験を受験する際の基本

 不合格になるための研究その②:口頭試験の想定質問と回答( PART 1/4)

 不合格になるための研究その③:口頭試験の想定質問と回答( PART 2/4)

 不合格になるための研究その④:口頭試験の想定質問と回答( PART 3/4)

 不合格になるための研究その⑤:口頭試験の想定質問と回答( PART 4/4)

 

 口頭試験は難関ではありませんが、それでも対策ゼロで受かる試験ではありません。適切な対策をして、サクッと合格しましょう! 

資格解説:エネルギー管理士(電気) 〜二次試験に最短時間で合格する方法〜

どのような資格?

 ・エネルギーを多く使用する工場や事業所で、エネルギーを管理する者(エネルギー管理士)を選任する必要があります。エネルギー管理士はエネルギー管理士免状を有する者のみがなることができます(業務独占資格)

 ・エネルギー管理士は、事業所においてエネルギーを技術的に管理する者です。調達管理や損益管理など事務的管理を意味するものではありません。つまり、理系(技術系)の資格です。

 ・受験資格はありません。誰でも受験可能です。ただし、エネルギー管理士になるためには、試験合格および1年以上の実務経験の両方の条件が必要です。

 ・実務経験1年は、試験の前後を問いません。

 ・試験以外でエネルギー管理士になることもできます。

”一定量以上のエネルギー使用工場又は事業場は、エネルギー管理指定工場等(一種、二種)として指定されることとなり、そのうちの第一種エネルギー管理指定工場等(事務所、オフィスビル等を除く製造業等の5業種)はエネルギーの使用量の区分に応じて、エネルギー管理士免状の交付を受けている方のうちから、1人から最大4人のエネルギー管理者を選任しなければならないこととなっています。”

詳細は以下の解説を参照してください。

www.eccj.or.jp

 

取得までの最短勉強時間は?

 30時間も勉強すれば十分だと思います。実務経験の制約上、エネルギー管理士を取得しようとする方は、ほぼ技術系でしょう。技術系であれば、そこまで難しい試験でありません。大学の定期テストレベルです。私も30時間ほどで合格しました。

<勉強方法>

  前述のとおり、参考書は不要です。技術的な内容は大学で学習済みなのですから。法規も重要ですが、これは大学では通常習わない内容です。法規に関しては、過去問を解きながら覚えてください。ワンパターンですから、法規も数時間勉強すればすぐに合格点に到達します。

 過去問を5年分問けば十分でしょう。市販されている過去問題集は10年分の記載がありますが、10年分も解く必要はありません笑 それほどパターンがあるわけではないので、5年分で十分です。

おすすめの過去問題集

 私は電気系の図書に関してオーム社を愛用しています。解説がくどすぎず、あっさりすぎず、私にとってちょうどよい分量なのです。というわけで、オーム者の過去問題集を以下にオススメしておきます。

 

 

エネルギー管理士は、業務独占資格でもあり、一定規模以上の工場や事業所には必ず必要な資格です。ニーズもありますので、ぜひ頑張って取得してください。