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資格解説:技術士 総監部門の受験申込書の書き方 その2

本ページでは、業務経歴と業務内容の詳細について具体的に述べます。

総監部門を受験する上での最大のポイントは、トレードオフの関係に配慮すること!

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<業務経歴の書き方>

 業務経歴の記載は実に簡単です。「勤務先」「所在地」「地位・職名」「従事期間」の各欄の記載に関しては、迷うことなく記載できますよね。業務経歴で注意すべきは、「業務内容」欄の記載方法だけ。この「業務内容」の記載方法に関して説明します。

 「業務内容」には、自分が経験した業務の中で、どのような管理間のトレードオフがあったかを抽出して、「◯◯管理と◯◯管理のトレードオフに配慮した全体管理」と記載する必要があります。総監部門では、業務経歴を5つ列挙する必要があります。下記は、入社1年目(項目1)から現在まで(項目5)の業務経歴の記載例です。カッコ内は、記載するときの気持ちです。

 

<業務内容に記載するサンプル>

1. 「◯◯プロジェクトの工事計画策定および基本設計」

(入社1年目は、上司の指示通り計画を立てたり、設計をしたなあ、、、。これは一般部門の視点の業務だが、しょうがないなあ。でも、期限内に仕上げることは意識していたから、一応、新入社員なりに経済性管理を無意識にやっていたのだなあ)

2. 「◯◯地区再開発事業の経済性、安全性に関する指導」

(入社3年目は、少し余裕もできて、専門技術以外の事項にも興味をもったな。そうそう、コストや納期(=経済性管理)、現場の安全(=安全性管理)にも気を配れるようになってきた時期だったなあ)

3. 「◯◯建設における経済性管理と安全性管理に関するトレードオフに配慮した全体管理」(コスト削減(=経済性管理)で人員や設備を削減したかったけど、そうすると安全への配慮(=安全性管理)がおざなりになりそうで、迷ったなあ)

4. 「◯◯ビル改良工事に関する経済性管理と情報管理のトレードオフに配慮した全体管理」

(技術者同士で迅速な情報共有をして作業速度を向上させたかった(=経済性管理)けど、そうすると機密情報が漏えいするリスクも上昇して(=情報管理)、そのバランスの見極めが大切だったなあ)

5. 「◯◯トンネルでの人的資源管理と経済性管理のトレードオフに配慮した全体管理」

(若手社員の教育(=人的資源管理)のために、現場に若手社員を投入したけど、そうすると作業スピードが落ちて、工程管理(=経済性管理)が大変だったなあ)

 

*5つの管理項目を使って業務を実施しました、ということを記載すれば、それでよいのです。難しく考える必要はありません。ただし、上記のようにトレードオフの関係を記載してください。

*項目2では、トレードオフの関係に言及していません。これは、若手のころにはトレードオフの関係に配慮できなかったが、成長するにつれてトレードオフの関係を配慮できるようになった、という成長ストーリーをアピールするために記載してみました。もちろん、項目2の時点でトレードオフの関係に言及してもOKです。

*入社1年目から、5つの管理の視点で業務を実施することはほとんどないでしょう。したがって、最初の数年間は、単に”設計”や”計画”など、一般部門の視点での業務となってもやむを得ません。 上記のサンプルでは、最初の1つが一般部門の視点による業務(専門技術者として、計画、研究、設計、分析、試験、評価の業務を行う)、残りの4つが総監部門の視点(5つの管理の観点で管理技術者として業務を行う)での業務を記載しています。もちろん、業務の経歴全てが一般部門の視点での記載になっているのはNGで、そのような5つの管理の観点での実務経験がない受験生は、総監部門の受験資格がないといっていいでしょう。

<業務内容の詳細の書き方> 業務内容の詳細は10分で書ける!

天下り的ですが、サンプルを以下に示します。読者の方は、以下の例文を自分なりにアレンジして流用してみてください。10分で完成します。

 

【業務概要、立場と役割】
本業務は、▪️▪️(地区/案件/プロジェクトなど)における▪️▪️(建物/設備/機械など)の▪️▪️(計画・設計・新設工事・改良工事など)の業務を実施する▪️▪️(責任者/管理技術者/マネージャー)の立場で、▪️▪️(社内外・客先・官公庁など)との折衝や合意形成、▪️▪️(品質/納期/コスト管理/など。ただし同じ管理項目のものを挙げないこと)の業務全体の俯瞰的管理を実施した。▪️▪️の状況(多くの協議事項を抱える状況/標準より短納期が要求される状況/)、私に課せられた最重点管理項目は、▪️▪️の管理{工程管理(経済性管理)/など)であった。
*以下では、工程管理と情報管理のトレードオフを例として記述します。ご自身の業務にあわせて、変更してください。
【課題】  
プロジェクト開始後に業務内容を精査したところ、タイトな工程を遵守するためには、社外技術者を含め、当初想定を遥かに超える技術者の投入が必要であることが判明した。安全、工程および品質の面から、多数の技術者間で迅速な情報共有が必須であったが、情報共有の迅速化を図ると機密情報が漏洩するリスクが高まる懸念があった。すなわち、工程管理(経済性管理)と情報セキュリティ(情報管理)がトレードオフの関係となったことが課題であった。
【解決策】
私は総合技術監理の観点から、以下の改善策を提案した。
①情報管理(情報の活用)段階的な機密レベルを設定し、そのレベルに応じて情報の取り扱い方針を定めた。また、社外と迅速かつセキュアにファイル共有を行うためのツールを導入した。
②人的資源管理(人の活用)情報セキュリティに関する研修を実施した。また、ベテランと若手を組合せた人員配置とした。
③経済性管理(工程管理)クリティカルパスを明確化し工程を管理した。
【成果】
以上の提案により業務を遂行し、最重点管理項目を遵守でき、業務遂行上の要求事項を全て達成することができた。業務を遂行する過程で得たノウハウや確立した仕組みは社内標準としてとりまとめ、後続案件の業務効率化に貢献している。

 

ポイントは以下の3つです。

*課題として、異なる管理間のトレードオフの関係が述べられているか?

*解決策として、異なる管理間のトレードオフの調整が述べられているか?

*業務上の成果を得られたか?(=最重点管理項目を達成できたか?)

 

業務内容の詳細を記述するのは、決して難しいことではありません。難しい専門技術を記載するわけではないので、それこそ文系の方でも理解できるような内容の文章に落ち着くはずです。専門的なことをわかりやすく記載する必要がある、一般部門の方が、よっぽど文章を考えるのは大変です。総監部門における業務内容の詳細は、ある意味一般部門より簡単です。