技術士 総監部門の記述問題の書き方
本ページでは、総監部門の記述問題の書き方のコツを述べます。総監部門の受験生の大多数は既に一般部門に合格している方でしょうから、一般部門に既に合格していることを前提として記載します。
総監部門の記述問題で加点をもらうコツは、次の4つです。
- 一般部門と総監部門で問われる能力の違いを意識すること
- 5つの管理のうち、どれを用いているか明記すること
- メリットとデメリットの両方を書く設問ではトレードオフの関係を回答すること
- 設問の長文に惑わされず、素直に設問に答えること
それでは下記で具体的に見ていきましょう。
<5つの管理のうち、どれを用いているかを明記すること>
採点官にアピールしよう!
問題文の注意事項として「考察における視点の広さ、記述の明確さと論理的なつながり(*1)、そして全体論文のまとまり(*2)を特に重視する」とあります。「考察における視点の広さ」とは、簡単に言えば、総監部門の試験では5つの管理の視点で業務を認識することが大切だ!!、ということです。私は5つの管理の視点で業務を認識していますよ、と採点官にアピールするために、ぜひ以下のようにカッコ付きで答案を作成してください。
改善前:AI,IT技術を活用して、作業の無人化を実施する
改善後:AI,IT技術を活用して、作業の無人化を実施する(経済性、安全性)
改善前は、何を目的として何の視点から提案しているのか?がわかりません。改善後では、経済性(無人化によりコストダウンできる)や安全性(現場を無人化にすれば労災が減る)のメリットがありますよ、と自分の目的を明確に読み手に伝えることができるのです。たかがカッコをつけるだけの簡単なことですが、たったこれだけで、5つの管理の視点で業務を認識していますよ、ということが一目瞭然ですのでお勧めです。
*1:「記述の明確さと論理的なつながり」とは、読み手に伝わるわかりやすい文章を書きましょう、そして文章は論文形式で書きましょう、というだけの意味であり、これは一般部門のときと留意事項と同じ。一般部門に合格している受験生なら改めて今更留意する必要もないです。
*2:「全体論文のまとまり」とは、同じ話題で終始一貫しましょう、というだけの話。話題が建設現場の業務効率化なら、最後までその話題で貫きましょう、という当たり前のことを行っているだけです。最初は建設現場の業務効率化の話だったのに、途中から自分の身の上話にすりかわったりして、話が脱線したらNGですよ、ということです。これもごく当たり前のことを言っているだけで、特に留意する必要はありません。
受験テクニック感がありますが、文尾にカッコをつけるだけで、採点官への協力なアピールになります。ぜひ、取り入れてみてください。今日はここまで。